
卵管造影検査から数カ月、当初は「赤ちゃんが出来ればいいな」くらいに思っていた結婚生活は、「なんでうちには赤ちゃんが来ないんだろう」という全く違う色味を帯び始めていました。
日々の生活も同じです。
結婚して初めの2年間は、職場の同僚のお子さんたちの話も上手く相槌で交わしていられたのに、いざ不妊治療を始めると、なぜこの人たちはこれほどまでに子どもの話ばかりするのかと思い始めました。
当時私が働いていた職場は、同僚は皆一回り以上年上の女性たちで、自分の母親の方が年齢が近い方もいらっしゃいました。
みなさん子持ちです。
お子さんの歳の頃は小学生から大学生まで様々でしたが、小学生のお子さんを持つ方への相談を中学生以上のお子さんがいる方が答えたり、高校生のお子さんがいる方が進学情報を他の方と交換したり、というのが当時の昼休みの主な話題でした。
本当に、びっくりするほど嘘みたいに、お子さんの話が出ない日が無いのです。
母親になるというのは人生の主役が自分から子どもになるということなのかな、と思ったものです。
それくらい皆さん、いつでもお子さんの話で持ちきりで、お子さんが最優先で、仕事や給料は二の次でした。
子どもが熱を出したから、という理由で朝突然欠席することなど日常茶飯事でした。
これは不妊治療をしている身からするとかなり厳しい状況です。
微笑ましいな、いつか私もみんなと一緒に子どもの話が出来るかな、その時に自分もお世話になるのなら今は支えてあげないとな、と聞き流していられたのは不妊治療を始める前まででした。
卵管造影検査が終わった頃には「それしか話題ないのかよ」と心の中で悪態をついていました。
そのせいでしょうか。
態度にも出ていたのかもしれません。
仕事が定時で終わらなかったある日、責任者だった私は同僚に残業を依頼しました。
しかしどんなに頼み込んでもいつも早々に帰宅してしまう方がいました。
他のみなさんも頑張っているのだからもう少し出来ませんか、としつこく食い下がっていた時、
「子どものいない○○さん(私のこと)にはわかんないよ」
そう一言残して、彼女は塾でお迎えを待っている息子さんのもとに行ってしまいました。
お子さんののろけ話をされるのも、「まだなの?」と聞かれるのも、なんとかやり過ごしていましたが、この言葉だけは未だに残っています。
なにも言い返せなくて、ただただ悔しくて、そして悲しかったです。
わかりたくてもわかりません。
おっしゃる通り子ども、いませんから。
でも好きでいないわけじゃありません。
子どものいるあなたにも、私の気持ちなんてわかるはずない。
職場で泣くのだけは嫌でしたが、これ以上我慢できないと思った私は、不妊治療をしていることをカミングアウトすることにしました。
私が念願の赤ちゃんを授かった方法はこちら

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