
卵管造影の検査が終わり、点滴も終わり、ようやく落ち着いた私は医師の待つ診察室へと向かいました。
2枚のレントゲン写真を前に医師は説明します。
目で見てわかるほど、1枚目と2枚目の差は歴然としていました。
私の卵管は正常に繋がっていました。
医師はパソコン上のカルテにタイピングしながら、さらに説明しました。
「この検査では異常は見つからなかった。
次に行うとしたら腹腔鏡(? よく覚えていません)を下から潜らせて中を見る検査もあるけれど、それをするなら入院してもらう必要がある。
それにその検査をしても原因がわかるとは限らない。
しかし現代医学では原因がわからないという意味であり、不妊であることに変わりは無い。
費用が安めの人口授精にするか、費用は高いが妊娠の確率も高い体外受精にするか、夫婦で話しあって来なさい。
造影検査のあとは卵管も通り易くなるし、これで妊娠する人もいるから、2〜3カ月様子を見るのもいいかもしれない。
だが2年以上も出来なかったのだから、おそらく自然妊娠は無理だろう」という内容の話でした。
不妊治療すれば誰でも子どもが出来るように感じていた私は、「現代医学では」という言葉を聞いて、病院でも医師でも不可能なことはあるんだ、と思い知らされました。
とりあえず様子をみてみます、と告げてその日は帰ることにしました。
受付で費用を支払っている時、あの看護師がどこかの妊婦さんを診察室に呼んでいました。
私に気がつかないのかこちらを見向きもしません。
こちらも話すことなど無かったのですが、なんだか無性にやるせない気分でした。
駐車場の車の中で、携帯電話の着信に気付きました。
実家の母からです。
検査を受けることを知っていた母に私は、大まかな検査の説明と看護師のことについて愚痴をこぼしました。
母は、異常がなかったのなら健康ということだ、そのうち出来る、というようなことを言っていたと思います。
あの看護師と同じように明るく励ます声でした。
その時、私は重大なことに気付きました。
母は私という娘を持っています。
母はすでに母親なのです。
母親である母に、母親になれない私の気持ちがわかるわけがありません。
運転するから、と電話を切った後で、涙が出てきました。
ふと見上げると、病院の窓から外を覗く女の人が見えました。
「あの人も妊婦さんか」
そう思うと浅ましいことにその妊婦さんに腹が立って仕方なくって、悔しくて悲しくて、その場で一人で泣きました。
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